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切符収集記&登山行記

切符収集記&登山行記

長門、石見へ

長門、石見へ

旅行期間:平成24年(2012)8月5日(日)~8月8日(月)
訪問標的:山陰線の古い駅、仙崎、萩、石見神楽、秋芳洞

【プロローグ】

 毎夏恒例となりつつある夜行フェリーを使った旅行。九州へ行こうか迷ったのですが、山陰線の乗り残し区間 奈古~幡生乗車を兼ねつつ観光スポットをめぐることとします。今回も子どもがいるので、遊覧船等のスポットは欠かせません。

【1日目】大阪南港~(船中泊)~新門司港

 勝手知ったる名門大洋フェリーのはずが、風呂場の混み具合を予想し切れず風呂に入れないという緊急事態からスタート。まあ、夕飯をゆっくり食べられたからよしとしようか。

【2日目】新門司港~門司駅~下関駅~長門市駅~青海島めぐり遊覧船~特牛駅~東萩駅

 朝の到着が早い便なので売店で買った菓子パンを朝食とします。サンドイッチとかも売ってくれているのですが、子の食欲がなく食べきれそうにないのでそんな選択となります。
 新門司港には予定どおり到着。ここから送迎バスで門司駅へ。せっかく来た九州ですが、今回の旅行地は山口県なのですぐにサヨナラです。
 下関駅からは6時40分の滝部ゆき山陰線列車で、長門市へ向かいます。この列車に乗れるかどうかが鍵だったので、ホッと一安心です。なんせ列車の本数が、特に長門市以西が少ないもので。順調に旅は進み、長門市からはバスに乗り換え、観光船のり場バス停に到着です。
 海が荒れているとコースが縮小になったりするそうですが、今日は天気もよく全ルートを走ってくれるそうです。夏休み期間なので親子連れもいたりしますが、平日のためかそこそこの乗り具合で、外のデッキに出て洞窟やら岩でガレた感じの断崖を見ることができました。個人的には、ここは外のデッキに出ることがお勧めです。洞窟の中に船を突っ込んでくれたりして、なかなか面白いです。
 子もご満悦で、幸先よいすべり出しです。お次は潮騒みすず号乗車です。こういう観光列車的なものは独りで乗るのは少し気恥ずかしい気がするのですが、今日は子がいてくれるのでOKです。ビューポイントでは徐行してくれたりして、なかなか心地よいです。
 列車は下関まで行くのですが、私たちは小串駅下車。ここで、トラブル発生! 駅舎の写真を撮るつもりで、人のはけるのを待ちシャッターチャンスをねらっていたのですが、駅前の階段で女子高生軍団がどっかと座って列車待ちしてくれています。大股びらきで目線のやり場に困るくらいで、カメラを向けると警察に突き出されそう・・・。結局、どいてくれる?とも声をかけられず、次の訪問地、特牛駅へ向かうのでした。ああ。
 特牛駅は当初予定していなかったのですが、萩駅舎の撮影を翌日にまわして余った時間で訪問時間が取れました。今度は人もおらずゆっくり撮影にいそしむことができました。あとは今日の宿泊地である萩へ向かうだけなので、次の列車を待てばよいのですが、ちと時間が長いです。角島からやってくるバスで滝部駅へ行き、そこで列車をつかまえることにします。路線バスも生活臭がふんぷんとしていて、旅のアクセントになる気がします。
 小串駅へ戻ろうか迷いましたが、子に猛反対され東萩駅へ。夕食は洋食屋でハンバーグを食したのですが、これが美味。歴史ある感じの店内ともあいまって、親子ともども満足してこの日は終わっていったのでした。もっとも、小串駅が・・・。この後、子からは「こぐし、こぐし」とからかわれることになります。

【3日目】萩観光~長門大井駅~玉江駅~益田駅~石見神楽鑑賞

 昨日は到着が夕方だったので街歩きができませんでしたが、今日は昼過ぎまで萩観光にあててあります。ここの街は循環バスが30分おきに走っているので、非常にありがたかったです。松陰神社に行こうか迷いつつバスを降りそこない、堀内地区というのでしょうか、昔からの街並みが残っているエリアを目指して、中央公園近くのバス停でバスを降ります。
 塀の続く道には緑があふれ、夏の青空と相まってとても気持ちがよいです。写真で見て以来、一度見てみたかった旧益田家物見矢倉を見た後、菊屋家住宅まで戻り見学します。ここでは説明をしてくれる方がみえて、毎度のことですが独りでぼーっと見るより勉強になります。子は、説明いただいた方から、おとなしく聞いていてえらいねぇ的なことを言われていました。親から見ると至らぬところばっかり目につくような気がするのですが、親が思ったより成長しているのかもしれません。
 ここで正午前になったのですが、お連れが昼飯に誘ってものってきません。お腹がすいていないとのこと。空腹をかかえて再び歩き出し、萩八景遊覧船乗り場にたどり着きました。子を喜ばすだけの目的であまり期待していなかったのですが、屋形船から見る川は広く、川面が近いため非常に気持ちよいです。最後は、一度船着き場を通り越し日本海側にもちょっと出てくれました。山陰の海は本当に美しい。今度来ることがあったら、海水浴もしたいなあ。
 さて、これからどうするかと思案しつつ、少し早いですが萩駅の駅舎を見に行くことにします。昨日は小串駅で失敗をこいているので、今度は時間をしっかり取りましょう。
 無事、萩駅を撮影し終え、東萩駅までバスで戻り、今度は列車で長門大井駅を目指します。長門大井ではド逆光でしたがなんとか撮影し、返す列車で玉江駅へ。こういう切妻面がそびえたった駅舎は結構好きです。
 そんなこんなで、萩ともお別れ。夏みかんのお菓子やジュース、それから海産物をあまり楽しめなかったので、もう一度来ることになるでしょう。小串駅とセットでっ・・・。
 そこそこ客が乗った列車で益田へ。奈古駅を過ぎると、山陰線をめでたく完乗です。が、日差しが強く、カーテンが閉め切られた車中からは外が見えず、感慨にふけることもなく列車が私たちを運んでいきます。
 益田には18時過ぎに到着。ですが、今日はもう一つ予定がありまして、駅前の施設で石見神楽を見るのです。たまたま観光協会のホームページだったかを見て、キャンペーンの一環として8月のほぼ毎晩上演しているという。これまで神楽というものを見たことがなく、知らないものは一度は見てみたいという興味本位で参加なのでしたが、これが迫力があり素晴らしかった。神話をもとにストーリー仕立てなのでわかりやすく、子も喜んでました。いやあ、良かった。

【4日目】益田~山口~秋芳洞~四辻駅~新山口~新幹線~自宅

 ホテルの朝食を摂った後、駅をのぞいてみると貨物が来ていました。おかみ様です。益田駅横の駐車場には、すでに何人かのファンがカメラを構えています。貨物素人の私がこんなところにいて良いのかねと思いながら、私もDD重連をカメラに収めます。
 今日はこれから秋芳洞へ行くのですが、もうちょっと岡見貨物とたわむれたく、山陰線の列車でお隣の石見津田駅へ行き、岡見へ向かう重連貨物の走り姿を撮ろうと思います。貨物と交換で益田へ戻る列車に乗らねばならないので、必然的に駅撮りとなり跨線橋の上からねらいを定めます。やべえなあ、列車来るようと焦り出した頃に踏切が鳴り、御大のご登場となりました。天気が良かったので、安物カメラでもそこそこ写りました。前述のように交換で停まるのでじっくり撮影したいところですが、もう益田行きが来てしまいました。重連部分をそそくさと後追いで撮り、益田行きに乗り込みます。ありがとう、岡見貨物。君は噂に違わず、美しかったよ。
 益田からは10分ほどの連絡で、スーパーおきに乗り換え一路、山口へ向かいます。そんなに混んでねーだろとなめてかかっていたら結構乗ってまして、通路をはさんで親子2人分かれて乗りました。所定2両のところ、自由席を1両増結していたようですが、津和野あたりからは立っている人もいたようです。
 山口には10時ちょうど着。ここからバスで秋芳洞へ。バス乗り場の前には、バスの切符売場があり期待しながら「秋芳洞まで」と告げると、軟券の常備券が出てきたのでした。これはラッキーと、車中では現金で運賃を支払い、軟券は手元に残したのでした。秋芳洞のバス乗り場でも切符を売ってくれていたのですが、金額式の券で私の好みでない、というかここまで手を出したら身とお金がもたないのでこれは使ってしまいました。
 秋芳洞では2時間弱、時間をみてあったのですが、奥のほうまで行っているうちに結構よい時間になってしまいました。洞窟入口付近の飲食店に気がひかれるものの、子はあまり食欲が無いようだし、結構お客が入っていて時間がかかりそうだし、あげく子は「とんかつ定食を食べる」とか言い出し、「そんなに食えないだろっ。おまえいつも残して、全部おれにお鉢がまわってくるやないかっ」と怒れてくるしで、空腹を引きずってバス乗り場へ戻ったのでした。先ほどの言い合いでお互い気分が晴れず、バスが来るまでアイスでも食べようかと誘ってみるものの、すね気味の子はのってきてくれないのでした。そんな私たち2人を乗せてバスは出発。過ぎ去る飲食店がうらめしい。瓦そば、食べたかった・・・。途中、秋吉というバス駅があったのですが、ここはなかなか古い感じで素敵でした。写真に収めたかった・・・。
 13時40分過ぎに、新山口駅の在来線口に到着。ここから新幹線で帰る前に、最後のお立ち寄りスポットとして山陽線の四辻駅があるのですが、なかなか新幹線と山陽線の折り合いが悪い。いろいろ調べたところ、新山口から防府へ行くバスが駅横を通るようなのでこいつを利用して四辻駅へ行き、帰りは山陽線で新山口へ再び戻る、という行程を組んでいます。
 秋芳洞からのバスは定時に到着、道をはさんで防府行きのバスが発車を待っているのが見えます。我ながらナイスタイミングで乗り換え、防府行きバスは発車。同じ乗り継ぎをした方がいましたので駅舎めぐりをしているのかと一瞬思ったのですが、どうもそうではなかったようです。そりゃそうか。
 ネットで調べただけでは駅の横を通るのか自信が無く、多少不安だったのですが、やがて山陽線の線路が右手に見えてきて、何度もネットで見た地名がバス停に次々とあがってきます。鋳銭司(“すせんじ”と読みます。)地域交流センターというバス停で降りると、駅のすぐ横でした。我ながら、ナイス。
 無事、四辻駅の駅舎をカメラに収め、新山口へ戻ります。新山口では、ふく寿司の駅弁を購入。空ききった腹に、甘い味付けのふぐの切り身はまことに美味でした。小串駅では失敗こきましたが、無事に四辻駅を訪問できたのでよしとしましょう。さあ、次回は野球観戦をからめた9月の広島ツアーです。

                                 《おしまい》



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